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経営コンサルの仕事をしていると、よく『事業計画書を作ってください』という依頼を受けます。
当然、ありがたく受けるのですが、やはり事業計画は経営者ご自身で作成して欲しいという気持ちも捨てきれません。
事業計画を立てるのって、何が難しいのでしょうか。
立てた経験のない経営者の方は、やはり何をどうやって検討したら良いのか、さっぱり分からないようです。
経営戦略の本を読むと、経営戦略策定プロセスが解説されています。
だいたい、こんな感じでしょう。
経営理念
⇓
環境分析(SWOT分析・・・内部環境、外部環境)
⇓
事業領域(ドメイン)の策定
⇓
成長戦略の策定
⇓
競争戦略の策定
⇓
機能戦略の策定
なんか難しそうですね。やはり、このような専門用語が並ぶと、途端に難しく感じてしまいます。
さて、私も独立当初は、このような流れを相談者に説明して、この流れに沿ってヒアリング&検討していきました。
ですが最近は、少しアレンジしています。やはり、この流れだと難しいのです。
だっていきなり、『経営理念』ですもの。
経営理念をじっくり熟慮して設定している中小企業なんて、そうそうありません。
今回、私が実際に経営コンサル現場で、事業計画書の作成をする時に、何をどのような順番で検討するのか、記事にしていきたいと思います。
時間があればじっくり考えたいけど、とにかく急ぐので、鳥巣経営研究所に相談したい!!という方は、お気軽にお問い合せください。
最初にやるべきなのは『売上分析』です。
やり方は、クロス集計を使います。
具体的には、年間売上高を『提供サービス』と『顧客ターゲット』の2軸で集計するのです。
例としては、こんな感じ。
これは、金型製造業を例にして作成したものです。
提供サービスを新型、修理・設変、設計請負、部品単品製作、の4つに分けて、顧客ターゲットを自動車業界、家電業界、文具業界、その他と業界別に分けています。
説明するのは簡単ですが、実はこの表を作るのが、かなり難しいのです。何が難しいのかと言うと・・・・・・・・・『提供サービス』と『顧客ターゲット』の分け方の組合せを決めることです。実は、この分け方の組合せを検討する段階で、我々コンサルタントの助言が必要となります。
この2軸の組合せは、着眼点を変えることで、どんな小さな企業でも数種類は存在します。先の金型製造業の例でも、提供サービスを業界別に分類し、顧客ターゲットを地域別に分けることも可能です。
この2軸の組合せは、業種・業態によって違いますし、その企業の特徴によっても変わってきます。なので、同じ業界の企業でも・・・・極端に言うと、同じ企業でも環境変化がある度に、組合せが変わります。
なぜ、こんな分析をするかと言うと、『今後、どのマス(セグメント)を、どのくらい伸ばしていきたいか』を検討したいからです。実は、この検討を『成長戦略』と呼びます。
『戦略策定は難しい』とか、『何から手を付けていいか分からない』という経営者は少なくありません。そんな方は、ぜひこの売上分析⇒成長戦略の流れで考えてみてください。
よく分かったけど、なんとなく不安だから、鳥巣経営研究所に相談してみたい!!という方は、お気軽にお問い合せください。
売上を分析する2軸ですが、どう考えたら良いのでしょうか。
まず顧客ターゲットから考えてみます。
これはやはりマーケティングの市場細分化基準を参考にするべきでしょう。
しかしながら顧客ターゲットは、BtoBなのか、それともBとCなのかによって、少し考え方を変えなければなりません。
ではまず基本となるBtoCから。
基本的には4つの視点で考えます。
①地理的基準
国、地域、都道府県、市町村など
これは説明はいらないですね。とても単純で分かりやすい分け方です。
例えば、関東の顧客、中部の顧客、関西の顧客、九州の顧客、などのように分けることです。これは『地域差』を比較することにつながります。
②人口統計的基準
年齢、性別、世帯規模、年収、職業など
例えば、10代・20代の顧客、30代・40代の顧客、50代以上の顧客、などです。つまり、『どんな人を対象にするか』を考えます。
BtoCでは、一番よく使われる細分化基準ではないでしょうか??
逆に言えば、BtoCで顧客ターゲットの分け方で迷ったら、まず人口統計的基準で考えてみるのも一手段です。
③心理的基準
ライフスタイル、価値観、個性、購買動機、社会階層など
例えば、アウトドアを好む顧客、インドアを好む顧客、などです。これは、『どんな意識を持つ人(どんなことを考える人)を対象にするか』を考えます。
ファッション業界などでは、この基準がよく使われるようです。
④行動基準
便益(ベネフィット)、ロイヤルティ、使用頻度、時間的局面(使用状況)など
例えば、朝使う顧客、昼使う顧客、夜使う顧客、などです。これは意識はどうであれ、『どんな行動を取る顧客を対象とするか』を考えます。
某・缶コーヒーメーカーが、『朝専用缶コーヒー』を売り出し、売上を伸ばしたのは、とても有名な話です。
いかがでしょうか。このような着眼点で顧客ターゲットを分類・グループ分けしていくのです。しかしながら、やったことのない人がいきなり挑戦するのは難しいとは思います。
そんな時は、ぜひ経営計画・事業計画策定の専門家である、鳥巣経営研究所にご相談ください。
続いてBtoBの場合を考えてみます。
BtoCと同様に4つの視点を基準に考えてみます。
①地理的基準
国、地域、都道府県、市町村など
これはBtoBでも同じです。説明は省略します。
②人口統計的基準
BtoCの相手は『人』ですが、BtoBの相手は『企業』です。
なので、年齢⇒業歴、性別・職業⇒業種・業態、世帯規模⇒企業規模、年収⇒年商・財務状況、と置き換えることが可能です。
BtoCで使った表現を横展開すると『どんな企業を対象にするか』です。
③心理的基準
ライフスタイル⇒ビジネススタイル、社会階層⇒下請階層
価値観、個性、購買動機、はそのままでいいでしょう。
同様にBtoCで使った表現をBtoBに置き換えると、『どんな意識を持つ企業(どんなことを考える企業)を対象にするか』です。
④行動基準
便益(ベネフィット)⇒購買決定ポイント 価格?品質?納期?
ロイヤルティ、使用頻度、時間的局面(使用状況)、はそのままでいいでしょう。
同様にBtoCで使った表現をBtoBに置き換えると、『どんな行動を取る企業を対象とするか』です。
その他、購買決定者なども考えられます。
BtoBの場合は、少し難しいと思われます。ある程度、慣れが必要だと感じます。売上分析を何回も繰り返し、試行錯誤を続ければ、なんとなく感覚が身に付きます。
もし、試行錯誤を続けるだけの時間的余裕がない時は、ぜひ経営計画・事業計画策定の専門家である、鳥巣経営研究所にご相談ください。
成長戦略を検討する上で、どうしても分析しておくべきことがあります。
SWOT分析です。
SWOT分析とは、会社の置かれている環境を分析するフレームワーク(着眼点)です。具体的には以下の4つです。
内部環境を表す S:強み W:弱み
外部環境を表す O:機会 T:脅威
SWOT分析をする際に、内部環境と外部環境がごちゃ混ぜになってしまう人がいらっしゃいます。実は我々でも難しいので当たり前のことなんです。
私は単純に
『内部環境=自分の努力で結果を左右できるもの』
『外部環境=自分の努力では結果を左右できないもの』
と分け、それぞれ好影響を与えるものを強み・機会、悪影響を与えるものを弱み・脅威と考えています。
SWOT分析をした上で、売上分析で作った表の、どのマスを強化すべきか考えてみましょう。おのずと強化すべきマスが見えてくるはずです。
もう少し詳しく知りたいので、鳥巣経営研究所に相談したい!!という方は、お気軽にお問い合せください。
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